相関関係とは
相関係数
相関関係の強さは相関係数(-1.0〜+1.0)で表されます。
| 相関係数 | 意味 |
|---|---|
| +1.0 | 完全な正の相関。常に同じ方向に動く |
| +0.7〜+1.0 | 強い正の相関。ほぼ同じ方向に動く |
| +0.3〜+0.7 | 弱い正の相関。やや同じ方向に動く |
| 0 | 無相関。動きに関連性がない |
| -0.3〜-0.7 | 弱い逆相関。やや逆方向に動く |
| -0.7〜-1.0 | 強い逆相関。ほぼ逆方向に動く |
| -1.0 | 完全な逆相関。常に逆方向に動く |
なぜ相関が生まれるのか
通貨ペアの相関は、共通の通貨が含まれていることから生まれます。
例:EUR/USDとGBP/USDは、どちらも「対ドル」の通貨ペアです。ドルが弱くなれば、EUR/USDもGBP/USDも両方上昇します。これが正の相関です。
主要な相関パターン
正の相関が強いペア
同じ方向に動きやすい組み合わせ。
| ペアA | ペアB | 理由 |
|---|---|---|
| EUR/USD | GBP/USD | 共にドルストレート。ドルの動きに連動 |
| AUD/USD | NZD/USD | オセアニア通貨同士。経済構造が類似 |
| EUR/JPY | GBP/JPY | 共に円クロス。円の動きに連動 |
| USD/JPY | USD/CHF | 共にドル買い/安全通貨売りの構造 |
逆相関が強いペア
逆方向に動きやすい組み合わせ。
| ペアA | ペアB | 理由 |
|---|---|---|
| EUR/USD | USD/CHF | EUR/USD上昇=ドル安、USD/CHF下落=ドル安 |
| AUD/USD | USD/CAD | ドルストレート同士でドルが逆の位置 |
| GBP/USD | USD/JPY | リスクオンでGBP/USD↑、リスクオフでUSD/JPY↓(ただし状況による) |
EUR/USDとUSD/CHFの逆相関
この2ペアはFXで最も有名な逆相関です。相関係数は-0.85〜-0.95程度で、ほぼ鏡像のように動きます。
理由:
- EUR/USD上昇 = ドル安 = USD/CHF下落
- ユーロとスイスフランは地理的・経済的に近く、似た動きをする
相関関係の活用法
活用法1: ポジションの偏りを防ぐ
相関の高いペアで同じ方向のポジションを持つと、実質的にリスクが倍になります。
危険な例:
- EUR/USDの買い + GBP/USDの買い
- → 両方ドルストレートで正の相関が高い
- → ドル高になれば両方とも損失
- → 実質的に2倍のロットでドル売りしているのと同じ
対策: 相関の高いペアで同方向のポジションを持つ場合、合計のリスクが口座資金の2%以内に収まるようにロットを調整する。
活用法2: リスク分散
相関の低いペアで複数のポジションを持つことで、リスクを分散できます。
例:
- EUR/USDの買い + AUD/JPYの買い
- → この2ペアの相関は中程度
- → 一方が損失でも、他方が利益になる可能性がある
活用法3: シグナルの確認
相関の高いペアで、一方にシグナルが出た場合、もう一方のチャートも確認します。
例:
- EUR/USDでダブルボトム(買いシグナル)が形成
- GBP/USDも同様に底打ちの兆候
- → 「ドル安」の方向性が2つのペアで確認された → 信頼度が高い
逆に、EUR/USDは買いシグナルなのにGBP/USDが下落している場合、シグナルの信頼度は低い。
活用法4: ヘッジ(上級者向け)
逆相関のペアを使ってリスクをヘッジする手法。
例:
- EUR/USDの買いポジション保有中
- ドル高リスクに備えてUSD/CHFの買いポジションを小さく取る
- → ドル高でEUR/USDが下落しても、USD/CHFの上昇で一部を相殺
ただし、完全なヘッジは利益も相殺するため、特定のイベント(雇用統計、FOMCなど)前後の一時的なリスク管理として使うのが一般的です。
相関を確認する方法
通貨強弱チャートで直感的に確認
FX-Laboの通貨強弱チャートを見れば、各通貨の強弱がリアルタイムで分かるため、相関関係を視覚的に確認できます。
- USDのラインが下落 → ドルストレート(EUR/USD, GBP/USDなど)は上昇
- JPYのラインが下落 → 円クロス(EUR/JPY, GBP/JPYなど)は上昇
マルチチャートで並べて確認
FX-Laboのマルチチャートで複数の通貨ペアを同時に表示し、動きの連動性を目視で確認します。
相関関係の注意点
相関は変化する
通貨ペアの相関は一定ではなく、時間と共に変化します。
- 平常時は高い相関でも、金融危機や政治イベントで崩れることがある
- 月単位、年単位で相関の強さが変わる
- 過去の相関が未来も続くとは限らない
時間足によって相関が異なる
- 日足・週足: 比較的安定した相関
- 1時間足以下: 短期的なノイズで相関が崩れやすい
相関を使った分析は、4時間足以上の中長期視点で活用するのが効果的です。
相関だけで判断しない
相関関係はあくまで追加の判断材料です。エントリーの根拠は、個別の通貨ペアのテクニカル分析やファンダメンタルズ分析に基づくべきです。
まとめ
通貨ペアの相関関係を理解することは、リスク管理の精度を高めるために不可欠です。
実践で役立つポイント:
- 正の相関(EUR/USDとGBP/USDなど)のペアは同じ方向に動きやすい
- 逆相関(EUR/USDとUSD/CHFなど)のペアは逆方向に動きやすい
- 相関の高いペアで同方向のポジションを持つとリスクが倍増する
- 相関の低いペアでリスク分散ができる
- 相関は時間と共に変化する。常に最新の状況を確認する
- 通貨強弱チャートで各通貨の動きを確認すれば、相関関係が直感的に分かる
FX-Laboの通貨強弱チャートとマルチチャートを使って、通貨ペア間の連動性を確認してみてください。


























