なぜトレード日記が必要なのか
記憶は当てにならない
人間の記憶にはバイアスがあり、トレードの記憶は歪められます。
- 勝ったトレードは「自分の分析が正しかった」と思い込む(実際は運かもしれない)
- 負けたトレードは「相場が悪かった」と外部要因のせいにする
- 小さな負けは忘れ、大きな勝ちだけを覚えている
記録をつけることで、事実に基づいた振り返りができます。
改善点が見える
50回、100回とトレードを記録すると、パターンが見えてきます。
- 「金曜のトレードは勝率が低い」
- 「逆張りのトレードはリスクリワードが悪い」
- 「ロンドン時間のエントリーが最も成績がいい」
データがなければ、これらの気づきは得られません。
感情をコントロールできるようになる
トレード時の感情を記録することで、感情がトレードにどう影響しているかが分かります。
- 「焦ってエントリーした時は8割負けている」
- 「連勝後にロットを上げた時は大負けしている」
記録すべき項目
基本情報
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 日付・時刻 | 2026/02/15 14:30 |
| 通貨ペア | USD/JPY |
| 売買方向 | 買い(ロング) |
| エントリー価格 | 150.250 |
| 決済価格 | 150.750 |
| ロット数 | 0.5ロット |
| 損益(pips) | +50pips |
| 損益(金額) | +25,000円 |
分析・根拠
| 項目 | 例 |
|---|---|
| トレード根拠 | 日足の上昇トレンド中、4時間足でフィボ61.8%の押し目。通貨強弱でUSD強い |
| 時間足 | 4時間足 |
| 損切り位置 | 149.900(-35pips) |
| 利確目標 | 150.800(+55pips) |
| リスクリワード比 | 1:1.57 |
感情・メンタル
| 項目 | 例 |
|---|---|
| エントリー時の感情 | 冷静。計画通りのエントリー |
| 保有中の感情 | 途中で含み損になり不安になった |
| 決済時の感情 | 目標の手前で利確してしまった。もう少し待つべきだった |
| ルール遵守 | △(利確を手動で早めた) |
振り返りコメント
良かった点:
- 環境認識は正しかった
- 損切りを動かさなかった
改善点:
- 利確を感情で判断してしまった。次回はOCO注文で自動化する
記録のフォーマット
スプレッドシート(おすすめ)
GoogleスプレッドシートやExcelで管理するのが最も実用的です。
メリット:
- データの集計・分析が簡単(勝率、平均利益、曜日別成績など)
- グラフで可視化できる
- フィルタリングで特定条件のトレードだけを抽出できる
ノート・手書き
手書きの方が記憶に残りやすいという人もいます。ただし、データの集計はできないため、スプレッドシートとの併用がおすすめです。
チャートのスクリーンショット
トレード時のチャート画像を保存しておくと、後で振り返る時に非常に役立ちます。
- エントリー時のチャート(エントリーポイントにマーク)
- 決済時のチャート
- 複数時間足のチャート
効果的な振り返り方
週次レビュー(毎週末)
週末に1週間分のトレードを振り返ります。
チェックリスト:
- 今週の勝率は?
- 平均利益 vs 平均損失は?
- ルール通りにトレードできたか?
- 感情に振り回されたトレードはなかったか?
- 来週改善すべき点は?
月次レビュー(月末)
月単位でデータを集計し、より大きな視点で振り返ります。
分析すべき項目:
| 項目 | 目的 |
|---|---|
| 月間損益 | 全体の成績 |
| 勝率 | 50%以上が目安 |
| プロフィットファクター | 総利益÷総損失。1.5以上が目標 |
| 最大ドローダウン | 最大の連敗額。資金管理の健全性 |
| 通貨ペア別成績 | 得意/不得意なペアの把握 |
| 時間帯別成績 | 成績のいい時間帯の特定 |
| 曜日別成績 | 勝率の高い/低い曜日の特定 |
改善は1つずつ
振り返りで複数の改善点が見つかっても、一度に改善するのは1つだけにします。複数を同時に変えると、何が効果を出したのか分からなくなります。
トレード日記を続けるコツ
シンプルにする
最初から項目を増やしすぎると負担になり、続きません。基本情報 + エントリー根拠 + 感情 + 振り返りコメントの4つだけでスタートしましょう。
ルーティン化する
「トレード後5分以内に記録する」「週末の日曜午前に振り返る」など、具体的なタイミングを決めてルーティン化します。
完璧を求めない
忙しい日は最低限の情報(通貨ペア、売買、損益、一言コメント)だけでもOK。記録しないよりは、簡単な記録でも続ける方がはるかに価値があります。
定期的にデータを見返す
記録するだけでは意味がありません。必ず振り返りの時間を設けましょう。データを見返す習慣が、トレード日記の価値を最大化します。
日記から分かる改善の例
例1: 時間帯の偏り
データ: 東京時間の勝率35%、ロンドン時間の勝率65% → 改善: 東京時間のトレードを減らし、ロンドン時間に集中する
例2: ロット管理の問題
データ: 連勝後にロットを2倍にしたトレードは勝率30% → 改善: 連勝・連敗に関わらず、ロットは一定に保つ
例3: 損切りの遅れ
データ: 損切りを設定価格より広げたトレードの平均損失が、ルール通りの2.5倍 → 改善: 逆指値注文で損切りを自動化。手動で変更しない
まとめ
トレード日記は、FXで継続的に勝つための最も費用対効果の高いツールです。
重要なポイント:
- トレード日記で「なぜ勝ったか」「なぜ負けたか」を客観的に把握する
- 基本情報・分析根拠・感情・振り返りコメントの4つを記録する
- スプレッドシートでデータを管理し、集計・分析できるようにする
- 週次・月次で定期的に振り返る
- 改善は一度に1つずつ
- 完璧を求めず、シンプルに続けることが最も重要
- データが集まるほど、自分のトレードの傾向と改善点が明確になる
FX-Laboのチャートでトレードした際は、スクリーンショットを保存してトレード日記に活用してみてください。






















